| 亜鉛不足と皮膚疾患 |
亜鉛が不足すると、表皮が肥厚(厚くなり)錯角化(かさかさ)し、肌の色はくすんできます。
以前からニキビ、乾癬、難治性潰瘍などに亜鉛治療をして、効果があると報告されてきました。一方、アトピー性皮膚炎に対しては有効であった報告と、なかった報告があります。もちろんアトピー性皮膚炎の原因はアレルギー性のものであり、亜鉛不足が諸説の原因ではありませんからそれだけでアトピー性皮膚炎が治ってしまう訳ではありません。
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| 亜鉛とアトピー性皮膚炎 |
日本は諸外国と違って元々亜鉛不足気味であり、重症のアトピー性皮膚炎が圧倒的に多く、社会問題になっています。ステロイドと抗アレルギー剤だけでは治らない患者さんが増えています。アトピー性皮膚炎は炎症が広範囲にあるので亜鉛の消費量が増えています。潜在的に亜鉛不足の日本人ですので、体は十分な補充を求めています。亜鉛の補充で酵素やホルモンを十分に活性化させて、自然治癒力を高めることが亜鉛療法の目的です。
アトピー性皮膚炎治療では7,8割の患者さんに何らかの効果がみられます。三ヶ月くらいで劇的に軽快する人もあれば徐々に効果の出る方もあります。私はアトピーの方はミネラルだけではなく、全体の栄養バランスが必要と考えていますので、蛋白も脂肪も、十分摂っていただいていますが、栄養状態の整った方が治りやすい印象があります。玄米と野菜のように繊維が多く、炭水化物に偏った人は非常に治りが悪くなります。
実際、細胞や血液は蛋白や脂質からできていますから、それらが十分にないと、亜鉛の働く場所がありません。人体を建物に置き換えると、蛋白や脂肪は木材や壁で、亜鉛は釘、大工さんが炭水化物ですね。それぞれバランスよくあることが必要です。
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| 亜鉛の取り方 |
先程書きましたように、日本人は亜鉛が潜在的に不足気味です。亜鉛を多く含む、牡蠣、肉、魚等を取ることが必要です。玄米はミネラル豊富ですが、食物繊維が多いことや、アトピー性皮膚炎の方に米アレルギーが多いこと等からかえって亜鉛不足になったり、皮膚炎が悪化することがありますから、注意が必要です。当院ではあらかじめ亜鉛だけでなく、銅とマグネシウムが入れてありますので、最初は多目の量を使用して、徐々に維持量(大人 一日45mg)にしていきます。また乳幼児では亜鉛は7〜15mgにとどめています。特に食物アレルギーが強く食事制限をしている乳幼児は、栄養状態が良くない場合が多く、ミネラルのバランスを崩しやすいと考えられますので注意が必要です。
個人的にはサプリメントで摂取されるときは、亜鉛だけの摂取では銅不足が起こることもありますので、三ヶ月程度であれば、一日50mgまでの摂取が安全です。数年以上の長期に続けられるときは、一日45mgを越さないようにして下さい。
乳幼児では個人的にはサプリメントの使用はお薦め出来ません。
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